【例文】人事が伝授!アパレル業界、ガクチカの書き方・注意点を解説
アパレル業界のガクチカ、どう書けば良いんだろう…。
書くほどすごい実績なんてない…。
という方のために、今回は「アパレル業界のガクチカの書き方」を紹介。
- エピソードの見つけ方
- 魅力的なエピソードを選ぶ方法
- 伝わりやすく魅力的に書く方法
など、スタートからゴールまで解説していきます。
以下の『アパレル就活マニュアル』では「アパレル業界の就活全体」について就活準備から内定までのポイントを全て解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。
エントリーシートの書き方についても、こちらの記事で解説しています。あわせてチェックしてみてください!
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学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)とは
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は「みなさんが学生時代に何を目標とし、どのようなことに打ち込み、どんな方法でどれほどの成果を出したのか」を聞くための質問です。
ガクチカは99%の企業の面接で聞かれる質問で、「学生時代に頑張ったことはなんですか?」と直接聞かれなくても、少し遠回しに聞かれたり、話の流れで必ず聞かれる定番となっています。
ガクチカ=輝かしい実績ではない
人に話せるほどの実績なんてない…。
と思いがちですが、実は人事はガクチカの「実績・成果」にはそこまで注目していません。というのも、学生時代の実績だけでは、ビジネスパーソンとして本当に実績を残せるかは判断しきれないからです。
むしろ、ガクチカを質問する人事が知りたいのは「過程」です。
そのため、ガクチカでは「結果」だけでなく「どんな風に取り組んできたか」「なぜ取り組もうと思ったのか」「取り組んでいるときにどう感じていたか」「最終的には何を学んだか」などを伝え、自分の思考力・価値観・学びが伝わるようにしましょう。
ガクチカでは、学生時代の経験をもとに取り組んだ“過程”を見ることで、会社に入ったらどのように働いてくれるかを見ています!
志望動機、自己PRとの違い
自己PRとガクチカ、そして志望動機。この3つは面接でほぼ確実に聞かれる質問ですが、それぞれ質問の意図が異なります。
- 自己PR:学生がどんな能力を持っているか、性格や考え方を見て、それを基に会社の社風や希望職種に適性があるかを見ています。
- ガクチカ:学生時代の経験を基に、取り組んだ“過程”を見ることで、会社に入ったらどのように働いてくれるかを見ています。
- 志望動機:過去の経験や未来のビジョンを見ることで、熱意があるかを見ています。
見るポイントが違うので、なるべくガクチカと自己PRは異なるエピソードを話した方が良いでしょう。
具体的には、自己PRでは「あなたの強みとその強みを客観的に証明できるエピソード」を、志望動機では「なぜ入りたいのか、そう思うようになった理由・過去の経験や将来のビジョン」を、ガクチカでは質問の名前通り「学生時代(基本的には大学生)に頑張ったこと」を話しましょう。
アパレル人事が教えるガクチカの書き方
ガクチカの書き方のコツについて教えてほしい。
という方のために、ここからは自分の頑張りが面接官に伝わりやすいような、魅力的な「学生時代に頑張ったこと」(ガクチカ)を書いていく手順を説明していきます。
- 学生時代の取り組みについて振り返る
- エピソードを選ぶ
- エピソードを組み立てる
1. 学生時代の取り組みについて振り返る
まず「学生時代にどんなことをしていたか」を振り返ってみましょう。
「自分史」を作ると、自分がやってきたことを漏れなく振り返ることができます。
自分史を作って振り返った上で、学生時代に力を入れて取り組んだことを書き出します。
部活やバイト、ゼミやサークルなどいろいろな活動の中で、自分なりに頑張ってみたこと。ここでは「これは違うか…」と先入観で選択を狭めずに、広く書きだしてみましょう!
大学時代だけでなく、高校生だったころまで遡って思い出してみても良いかも知れません。思わぬ気づきがあるかもしれませんよ。
よくあるのが「ゼミや趣味について話すのは微妙かな…。とりあえずアルバイトのこと言っておこう。」というパターン。
あなたが物事にどのように取り組み努力してきたかの“過程”を知りたいので、特にアルバイトでは自分なりに努力したことが思いつかないなという人は、ゼミや部活、趣味に関することでも大丈夫ですよ。
「派手なエピソードじゃないといけないのかな」と思っている方も多いですが、その必要はありません!
とにかく重視しているのは「過程」。自分で考えて行動したのが分かれば、派手なエピソードではなくも大丈夫ですよ!
2.エピソードを選ぶ
1で思い出した学生時代の取り組みの中で、実際にガクチカを作っていくエピソードを一つ選びます。エピソードを選ぶ上で大切なポイントは以下の2つ。
- なるべく大学時代のエピソードで
- 企業が求める人物像に合ったエピソードを選ぶ
なるべく大学時代のエピソードで
用意されたレールの上で頑張ったことが多い高校時代のエピソードよりは、大学に入ってから「お金も時間も自由で選択肢が広い状態でその人が何に取り組んだか?」を見たい!と人事は考えています。
「アルバイトのことじゃないとダメかな…」と思っている方も多いですが、そんなことはありません。
人事は「あなたが物事にどのように取り組み努力してきたか」という“過程”を知りたいのです。
なので、「アルバイトでは自分なりに努力したことが思いつかない…」という方は、ゼミや部活、趣味に関することでも大丈夫です!
企業が求める人物像に合ったエピソードを選ぶ
エピソードを絞り込む際は企業が求める人物像に合っているエピソードを選びましょう。例えば、事務職など堅実にルーティンをこなすことが求められる仕事なのに…「新しいことに挑戦する行動力を学んだ」とアピールした場合ではどうでしょうか?
正直「うちの会社に入っても活躍するイメージができないな…」と思われかねません。企業の求める人材像と一致しないような経験や学びをアピールすることは避けましょう。
3.エピソードを組み立てる・例文
エピソードが選べたら、最後にそれを面接官に伝わりやすいように組み立てていきます。
一番重要なのは、結論ファーストで書くこと。具体的には、以下のような文章の構成にすればよいでしょう。
- 結論
- 結論に至った背景
- 自分が感じていた課題や目標
- 3を乗り越えるための行動(具体的に!)
- 結果的に得た成果(具体的に!)
- 1~5で得た学びや、自分の強み
この文章構成を実際に使うと、このようなガクチカの文章に。
(①結論)
私が最も力を入れて取り組んだことは、レストランでの接客のアルバイトです。
(②結論に至った背景)
私が働いているレストランは海外のブランドであり、幅広い客層の方々が来店します。
(③自分が感じていた課題や目標)
私の店舗は、お客様アンケートでの評価が国内店舗でいつも最下位だったのでそれが悔しく、1位を目指しました。
(④3を乗り越えるための行動)
アンケートで最高の評価をしてもらうためには、食事の美味しさに加えて、お客様の期待を超えるサービスを提供しなければならないと考えました。
具体的には、海外のお客様には全て英語で対応するように取り決め、味や量が最適かをお客様に必ず一回は聞いて回るようにしました。
(⑤結果的に得た成果)
その結果、海外のお客様からの最高評価が1.5倍に増え、国内店舗で1位という目標を達成することができました。
(⑥1~5で得た学びや、自分の強み)
この経験から、自分なりに相手や関係者の気持ちや立場を考え、「より良いサービスとは何か?」を追求する力を成長させることができました。
人事の目に留まりやすいガクチカは、一目で結論と内容が分かるもの。人事は大量のESに身を通さなければいけないため、要点が分かりづらかったり、読みにくい文章だったりすると、そこで飛ばされてしまう恐れすらあります。
アパレル業界特有のポイントは?
アパレル業界特有の、ガクチカのポイントとかあるのかな…。
と疑問を抱いている方も多いとは思います。
しかし実は、アパレル業界特有のポイントはありません。
「アパレル業界だからこう」というよりは…そもそも「その企業、その職種に合っているか?」の方がずっと大事です!
もし販売員志望ならコミュニケーション能力はベースとして必要ですが、何よりも「その企業が求める人物像に合っている」方が大切。
そのため、魅力的なガクチカを書きたい方はとにかく企業研究に力を入れましょう!
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)のNGエピソードは?
ガクチカで話してはいけないエピソードはあるのかな…。
と疑問を抱いている方のために、「ガクチカのNGエピソード」についても説明します。
結論「基本的には大丈夫」です。
ただ、ギャンブルなど見る人によって悪いイメージを抱きかねないエピソードだけは避けた方が良いでしょう。
また「NGエピソード」というわけではありませんが、エピソードを選ぶ/書くにあたり、以下のポイントは注意しましょう。
- 高校以前のものよりは、大学のエピソードにする。
- 実績がないものよりは、何か実績があるものにする。
- 誇張しすぎたエピソードは避ける。魅力的に見せるために伝え方を工夫するのはOKですが、伝える内容そのものを嘘のレベルまで誇張するのは避けましょう。
- 自己PRと同じエピソードよりは、違うエピソードにする。
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)の例文
ここからは、学生時代に頑張ったことの例文について、以下のタイプについて紹介していきます。
- アルバイトを頑張った人
- 学業を頑張った人
- 趣味
例文1. アルバイトを頑張った人
(①結論)
私が最も力を入れて取り組んだことは、レストランでの接客のアルバイトです。
(②結論に至った背景)
私が働いているレストランは海外のブランドであり、幅広い客層の方々が来店します。
(③自分が感じていた課題や目標)
私の店舗は、お客様アンケートでの評価が国内店舗でいつも最下位だったのでそれが悔しく、1位を目指しました。
(④3を乗り越えるための行動)
アンケートで最高の評価をしてもらうためには、食事の美味しさに加えて、お客様の期待を超えるサービスを提供しなければならないと考えました。
具体的には、海外のお客様には全て英語で対応するように取り決め、味や量が最適かをお客様に必ず一回は聞いて回るようにしました。
(⑤結果的に得た成果)
その結果、海外のお客様からの最高評価が1.5倍に増え、国内店舗で1位という目標を達成することができました。
(⑥1~5で得た学びや、自分の強み)
この経験から、自分なりに相手や関係者の気持ちや立場を考え、「より良いサービスとは何か?」を追求する力を成長させることができました。
例文2. 学業を頑張った人
(①結論)
私が最も力を入れて取り組んだことは、学業です。
(②結論に至った背景)
幼いころから興味があった○○を専攻して学べる大学に苦労して入学したからこそ、学べることはすべて学びつくそうと考えました。
(③自分が感じていた課題や目標)
当時の課題は、○○のサブ科目の多くは莫大な暗記を必要とするのにもかかわらず、多くの用語を覚えられていないことでした。
(④3を乗り越えるための行動)
この課題を解決するために、まず暗記の習慣化を行いました。起床後と昼食後、そして就寝前の3回、合計で2時間毎日振り返りを行うように取り決め実行しました。
また、暗記の効率化を行いました。具体的には1週間に同じものを3回復習したり、記憶が定着しやすい就寝前に他の時間帯よりも多く1時間を確保したり、インプットよりもアウトプットを重点的に行ったりするなど10個程度の細かなルールを取り決めました。
(⑤結果的に得た成果)
結果的に、一度理解したものをそのまま定着させることができ、学科で〇位となるGPA X.Xを獲得することが出来ました。
(⑥1~5で得た学びや、自分の強み)
この経験から、効率的な方法を常に追求する力、論理的に計画を立てたうえで継続して実行する力を身に着けることが出来ました。
例文3. 趣味
(①結論)
私が最も力を入れて取り組んだことは、旅行です。
(②結論に至った背景)
私は昔から様々な人と交流して見識を深めたいと考えて、日本の各地域へ旅行を繰り返していました。
(③自分が感じていた課題や目標)
目標として、「社会人になる前に47都道府県を全て巡る」こと掲げましたが、旅費が足りないという問題がありました。
(④3を乗り越えるための行動)
その問題を解決するため、移動は基本的にヒッチハイクか徒歩で、宿泊も現地で知り合った人の家に滞在させてもらうことに決めました。ヒッチハイクや宿泊の交渉は簡単なことではありませんでしたが、トライアンドエラーをひたすらに繰り返しました。
(⑤結果的に得た成果)
その結果、大学3年生の秋には全都道府県を訪れることに成功しました。
(⑥1~5で得た学びや、自分の強み)
この経験を通して、異なるバックグラウンドの方とも打ち解けられるコミュニケーションや、その場その場で何とか問題を解決する対応力を身に着けることが出来ました。
繰り返しますが、ガクチカは「過程」が大切。なので、「結局は上手くいかなかったけど…こう頑張りました!」というエピソードがあれば大丈夫です!
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